ペアレント・トレーニングについて


別ページで紹介したペアレント・プログラムは、一般的な子育ての悩みが主なものです。
それとは違い『ペアレント・トレーニング』は、知的障害や自閉症などのこどもを持つ保護者を対象に、1960年代にアメリカで開発されたプログラムです。
障害のあるこどもを持つ保護者の悩みを、より専門的に解決へと導いてくれます。
 
 

ペアレント・トレーニングのコアエレメント

ペアレント・トレーニングは、行動療法に基づいて行動修正に注目して行う保護者用のプログラムトレーニングです。
1回の講座は1.5時間~2.5時間ほどのもの。
5~10回程度の講座で、講義とワークが行われます。

ペアレント・トレーニングのコアエレメントとは、このトレーニングの核になるものです。
コアエレメントを知ることで、ペアレント・トレーニングの目的や目標が分かります。
 
 

こどもの良いところをさがし褒める

こどもがする適応的な行動に注目。
こどもが起こした行動の後に、その子にとってプラスの状況をもたらすようにする。
例えば褒めてみたり、その子が好むような活動を用意してあげたりする。
 
 

こどもの行動を3つに分ける

子どもが起こす行動を以下の3つにタイプ分けします。
「好ましい行動」「好ましくない行動」「許しがたい行動」です。
「好ましい行動」には褒める対応、「好ましくない行動」には計画的な無視や環境調整、指示の工夫をして対応。
こうすることで行動の目的を整理して、その都度の対応法を学びます。
※「許しがたい行動」への対応はコアエレメントには含まれまず、オプションとしている。
 
 

行動理解

行動理論に基づき、こどもの行動を観察してABCに分けます。
Aは「行動の前のきっかけ」、Bは「行動」、Cは「行動後の結果」です。
このように客観的に観察することで、こどもの行動理由が分かるようにします。
 
 

環境調整

こどもの周囲の環境を整えて、こどもが適応的な行動をしやすいように工夫する。
行動理解のA「行動の前のきっかけ」にあたります。
こどもの特性に合わせて、その子にとって刺激となるものを減らしたり、見ただけでわかるようなスケジュールやルールを提示します。
 
 

こどもが達成しやすい指示を出す

こどもが達成しやすいようような指示やかかわり方を考えて工夫します。
障害のあるこどもと接するとき、どうしても感情的になってしまうことが多いです。
その感情をぐっと抑え、落ち着いた穏やかな声を意識して、こどもの近くに行き指示を出します。
こどもがそれに少しでも対応しようとしたら、褒めることが大切です。
 
 

こどもの不適切な行動への対応

こどもがこちらの意志とは違う行動をしたり、不適切な行動をしてしまった時も、客観的に観察することを心がけます。
そしてどんな不適切な行動に対しても冷静に対応出来るよう学んでいきます。
しかし不適切な行動に対しての対応は、褒めることをベースにしたかかわりが出来ていることが前提です。